ホームハイポニカでの
栽培のやり方
■ 装置の組み立て
お届けする商品別に同梱されている取扱説明書にしたがって組み立てます。複雑な機構ではありませんので、どなたにでも組み立てられるはずです。
■ 装置の概略説明
ホームハイポニカを使った栽培のやり方の説明をしますが、まずは装置について概略の説明をします。
右の図にある通り、上下に2槽が重なっています。上にあるのが根を繁茂させる栽培槽。下にあるのが液肥を入れた水を入れておく液肥槽です。
液肥槽から栽培槽へはポンプを使って水を送り込みます。栽培槽からは水位調節管を通って液肥槽に水が落ちていきます。つまりはポンプと水位調節管を使うことによって、栽培槽の中に水の流れを作っているわけです。
■ 栽培準備
栽培槽と液肥槽に水を入れます。
栽培用のハイポニカ肥料にはA液、B液の2種類があります。2種類とも500倍濃縮で水に加えます。例えば10ℓの水に対してA液、B液各20ccという割合になります。最初に入れる水の量、入れ方は機種によって異なりますので、詳しくは取扱説明書に従ってください。
水と液肥の準備が終わったら、ポンプの電源を入れ、養液が上手く循環しているかどうか確認します。
ここまで終わったら、後は種を植えて、栽培開始となります。
■ 設置場所
できるだけ水平で、日当たりの良い場所を選んでください。少なくとも朝から昼にかけての日照が良いところがベターです。それが確保できれば、室内での栽培も可能です。西日だけでは栽培には不適なようです。
ただし、室内での栽培は見た目以上に光量が少ないものです。葉に直接日光が当たる場所に設置するようにしてください。とくに夏場の太陽が高いところにある季節は要注意です。
屋内では問題ないでしょうが、屋外で栽培する場合は、ポンプを駆動させるための電源の確保が必要になります。電源延長コードを使用する場合は、コンセントが雨等の水に濡れないよう留意が必要です。
あとは水の問題。栽培開始後の作業は給水が主体。また栽培終了後の排水の際も含め、水がこぼれても問題のなさそうな場所をお選びください。
■ 栽培開始後の作業
機種、作物によって異なってきます。
例えばトマト栽培の場合、303型でしたら放任栽培に近い形で行うことも可能です。601型だと栽培槽の容量の関係で、最初の茎と脇芽2本を残す3本立てが推奨されています。したがって、残す3本以外の脇芽は全て取り除く作業が必要です。
トマトの土栽培の場合は、栄養を集中させてうまく栽培するため、葉の横から出てくる脇芽を全て摘んで、1本立てにするのが通常のやり方です。
その他の作業としては、基本的に水と液肥の追加だけです。
各機種とも左の写真のようにフロート(浮き)が出ていて、液肥槽の水位がわかるようになっています。このフロートの沈み具合を見ながら、水と液肥の追加をします。追加の場合も液肥は500倍濃縮。水を10ℓ追加する時は、液肥A液、B液各20ccの割合です。
■ その他の留意点
栽培開始後は「水を絶やさないこと」が最大のポイントです。
栽培槽に水がなくなってしまう状態がしばらく続くと、栽培の継続は難しくなります。夏場の暑い時期でも、場合によっては肥料の追加をしなくとも、水の供給さえ途絶えなければなんとか持ちこたえられます。
これまでの栽培での最大の失敗は、電源が抜かれていたことに気付かず、1日半から2日間水の供給がストップしていたため、元気一杯だったミニトマトが一気に萎れてしまったことです。
以上、ホームハイポニカでの栽培のやり方を概略説明しました。ここでは説明し切れないところもありますので、良く取扱説明書を読んで、栽培をお願いします。
もう一つ必要になる作業は、果菜ものでは茎の導引です。成長に従い、作物自身の力では支えられなくなりますから、何かの方法で茎、枝を支えてあげる必要があります。これについても取扱説明書に書かれていますので、それを参照してください。当社での栽培の時は、麻紐などで上に引き上げる形にしましたが、その場合は上部に吊る支えとなるフックとか棒とかは必要になってきます。